2011年6月17日金曜日

Budapest Open - Standard final Waltz


2010年にハンガリーのブダペストで行われた Budapest Open - Standard のワルツの決勝です。

競技ダンスには最近のダンススポーツとしての動的能力を中心とした評価と平行して、ボールルームダンスとしての芸術面である音楽的あるいは舞踊的表現の評価があります。

ポスチャー、ポイズ、ホールドの美しさとともに、その身のこなし、足裁き、動的ラインの美しさを常に脳裏に描きながらフィガーを練習することが必要です。

このチャンピオンカップルのワルツの表現としての女性のたおやかさと柔らかさとネックライン、それを支える男性のウエイトバランスとそのための絶妙なポイズの傾きをイメージで捉えて焼付けてください。

ダンスを学ぶということは、「見る」ということによる、右脳の図形認識が重要になります。

しかし、中高年あるいは定年後から始めたアマチュアダンサーの場合は、特に男性は長い間の「仕事」による左脳酷使で何事も言葉の説明がないと理解できなくなっているというところに多くの下位級低迷の皆さんの原因があります。

さらに脳の働きが左脳に偏るために右脳はお休みして機能がおそまつになり、また加齢による萎縮もあり、図形認識能力が低下して、見てもなかなかその動きが理解、記憶ができないという状態であるということもあります。

しかし、それでも、舞踊、舞踏である「ダンスを覚える」ということは、「見て覚える」ということであるということを理解しなくてはなりません。

人間の脳の前頭葉には「ミラーニューロン」という神経細胞があります。

ミラーニューロンは、脳神経科学におけるこの10年で最も重要な発見の1つであるともいわれています。

そのミラーニューロンという神経細胞は他者の行動を自分が行動しているような「鏡(ミラー)」のような活動をしますので、他者の行動を見ると自分が同じことをしたのと同じ部位に電位が発生して、脳がその行動を記憶して、それを模倣あるいは踏襲することができるようになるわけです。

たとば、猿真似という言葉がありますが、動物でも遺伝子による基本的な本能による行動とはべつに、親や他の個体の行動を見てそれ真似て同じことをするという行動があります。

動物はもちろん言葉による理論でその行動を覚えるわけではありませんが、人間以外の動物もこのミラーニューロンの働きにより、見ることによりその行動を記憶してそれと同じ行動をすると考えられるわけです。

ですから、ダンスを学ぶということはミラーニューロンの働きによる模倣が基本であり、理論はその動きを説明しているに過ぎないということを理解して、何度も世界のトッププロ、トップアマの踊りを繰り返し見て、それをイメージとして右脳に焼き付けなくてはなりません。

そして、自分のその踊りが正しく模倣されているかどうかは、ビデオで撮ってそれを確認しないと、まるで違う方向に向ってしまいますので、日々の練習でビデオの活用も非常に重要になります。

また、このミラーニューロンの働きで気をつけなくてはいけないことは、たとえばレベルの低い間違った踊りを長時間見れば、脳神経細胞にそのレベルの低い踊りを長時間練習したのと同様の電位が発生して、そのように脳に記憶されますので、身体はそのように動くようになるということも理解しなくてはなりません。

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