2011年6月12日日曜日

競技ダンス実践テクニック「ホールド」

競技ダンスはパーティーダンス、サークルダンス、デモンストレーションダンスと違い、その「うまさ」の基準はそれを見ている「審査員」が判定するわけです。

その審査員はおよそ1分以内に12組から14組ぐらいを見て、準決勝までは、そのうちから半数ぐらいにチェックいれなければなりません。

つまり、ひと組ひと組をじっくり見て採点している時間はないわけです。

そうなると、音以外で最初に目につくのは、「ホールド」つまり、カップルの踊っている「形(かたち)」です。

これは、A級競技会ならともかく、それ以下の競技会では、細かいフットワークなどのテクニックよりも、重要な問題になります。

JDSFのB級以下の選手の多くは、基本的に身体の「正中線」にウエイトが乗っていないために、ポスチャーがくずれ、その影響でポイズがゆがんでしまっているのです。

つまり、体型をねじ曲げてホールドを組んでいるわけです。

これは女性も同様で大半がレベルの低いコーチのせいで、あちこちを「入れろ」「ねじれ」「しぼれ」などといわれて、左に傾いて、捻じ曲がり、多くの人が背骨、頚椎を傷めて、坐骨神経痛などと診断されて腰痛、しびれなどで苦しんでいます。

中高年にとって、本来健康法であるべき競技ダンスが本末顛倒で病気、ケガの原因にさえなっています。

これは、準備運動の問題よりも、このホールドの組み方、立ち方に問題があるのです。

文章で形を表現するのは難しいわけですが、正しいホールドは、男女がそれぞれ、自然体で真っ直ぐに立ち、右側に半分ずれて女性の右アンダーバストが男性の右側ボディに触れるか触れないかでコンタクトして手を組み、それぞれ横を向くだけです。

ねじ曲がった姿勢では歩くことも困難であるのは当然であるのに、中高年ダンサーの皆さんは男女とも特に女性はとんでもないねじ曲がった姿勢で男性の右わき腹に腰を押し付け、奇跡のステップを踏んでいるわけです。

そのことが本人にとっては苦しい姿勢なので、いかにも高度な難しいことをしていると勘違いしているわけですが、審査員から見れば「おかしな形」で踊っていることになるのです。

男性も無理やりなスウェイをかけて、首が曲がり、右に入り、手は上下に不均衡に下がり、多くは後ろに反り返る、やはり審査員からみれば、「おかしな形」であるわけです。

男性は体幹と肩から腕、ひじ迄が十字架を作る事が重要です。

それにはトッププロ、できれば世界的なファイナリストの姿勢を研究することが必要です。

ホールド自体が世界的にはここ10年で格段に違うものになっています。

中高年ダンサーは新しいことを取り入れることが、脳、海馬が萎縮し衰えている関係でそうとう困難ですが、良いコーチに指導を受けることも重要ですが、世界の流れを自分で実感して理解することも大変重要です。

ラテンダンスはともかく、なぜ、スタンダードダンスのホールドまでが世界的にどんどん変化するかというと、その変化した選手のホールドの方が大きくキレイに見え、競技会で良い成績になるからです。

したがって、その一番良いものが世界チャンピオンとなり、それに影響されて、世界中のダンサーのホールドが変化して行くわけです。

とくに、身長の低いカップルは横、前後に広げることで身長以上の大きさ、より高い身長に見せることができますから、日々、鏡、ビデオなどで自分あるいはカップルのホールド、姿勢、ポスチャーを研究することが、無駄な練習を漫然と繰り返すより、競技ダンスの上達にははるかに有効です。

その、ホールド、ポイズも基本は男女がそれぞれ真っ直ぐに立ち、顔を左横に向け、半分ずれ、触れるか触れないかのコンタクトで、きれいな縦横の十字架を作ることです。

とにかく、「身体が曲がらない」ということが原点ですので、どこかが痛くなればそれは間違ったホールドであるということですので、即座に止める必要があります。

また、そのどこかが痛くなることを指導するようなコーチ、教師に習うことを即座に止めることは当然です。

私も含めた中高年ダンサーは、とくに軟骨が磨り減ってほとんど無い状態の関節ですので、何か無理がかかると骨棘(こっきょく)がすぐ神経を圧迫してしびれ、痛みなどの症状を引き起こし、ダンスを続けられなくなりますので、基本は頭部を引き上げて歩くときのような無理のない姿勢で踊るということを常に頭に入れておかなくてはなりません。

どんな、状況でも身体が第一ですので、絶対に痛み、しびれがでるような形、方法で踊ってはいけません。

その、まっすぐな良い姿勢が審査員にとっても良い形なのです。

人間は歳をとると誰でも身体がどんどん曲がるわけですので、曲がって踊っていればさらに年寄り見えますので、頭部を引き上げて真っ直ぐに立って歩くということが採点の上でも最重要なポイントであるわけです。

このことは、全日本や学連などの若い選手をみれば一目両全です。

みんな、まっすぐで自然な姿勢で踊っています。

これは、若い選手が「見る」ことだけで、ダンスを理解できるからです。

中高年ダンサーは身体が曲がっているだけではなく、脳もそうとう萎縮していますから、そのパフォーマンスもそうとう低下していることに気付かずに理論で理解しようとすることで、あちこち「入れる」「引く」「ねじる」「しぼる」「足の角度」などという2次的ことを夢中でやろうとして、どんどんねじ曲がってしまうのです。

競技ダンスは審査員が「見て」判定するわけですから、学ぶ側も「見て」覚えなければいけません。

それには、学連、ジュニアの選手のように「見て覚える」ことを習慣として、脳のその衰えた機能を回復させるようにしましょう。

にほんブログ村 演劇ブログ 社交ダンスへ

<当サイトの記事について>
当サイトの記事は、ダンスファイナル会員向けに書かれており、それ以外の方を対象としたものではありません。